すっぱいぶどう

イソップ童話に「すっぱいぶどう(サワーグレープ)」という話があります。

『あるキツネが、山を歩いていると、

おいしそうなぶどうがなっているのを見つけます。

お腹をすかせていたキツネは、

ぶどうを取ろうと、何度も背伸びしたり、

飛び上がったりしましたが、

届かずに一つもとることができませんでした。

キツネは怒りと悔しさで、

「どうせ、こんなぶどうは酸っぱくて、

まずいに違いない。誰が食べてやるか」と

捨てぜりふを残して去っていきました。』

たしかに、本当は欲しいのに、
欲しくないと偽ることで
心は一旦落ち着くことができます。

ただ、未来の自分から観たとき、
「あのぶどう、おいしそうだったなあ、
どんな味だったのかなあ、
もっと頑張ってとろうとすればよかったかなあ...
いや、どうせ、まずかったに違いない、でも...」と
何度も何度もくり返すことになるかもしれません。

「好きなもんから逃げると一生後悔するぞ」 by湯河原太一(松重豊)
《映画「しゃべれども、しゃべれども」より》

明日もよい一日を☆

罪悪感の後は

罪悪感を抱くと期待感が高まるそうです。

やってはいけないことをやってしまった

自分を責める

罪悪感を抱く

脳の「両側内側前頭葉」という部位が活性化
(そこには期待感をつくる「ドーパミン」をキャッチする受容体が多く分布している)

そのため期待感が高まる。

何に期待が高まるのか?

罪悪感を感じた後にくる行動です。

それは人それぞれですが、例えば「謝る」など。

そして、期待しているので

「それはきっと価値ある行動だ」と脳は思い込み、それを繰り返します。

”謝る(←価値ある行動)”ために罪悪感を感じる行動をとろうとする。

DV働いて、そのあと、急に人が変わったかのように謝りたおす。

それを繰りかえす人なんかも、それに当てはまるのかも。

自分を責めることを止めてみたり、

「次からこうしよう」と未来向きにパターンを少しだけ変えてみることで

のぞましくないループから抜け出せるのかもしれませんね。

明日もよい一日を☆

ホメオスタシス

寒くなってきましたね。

”気温が低くて震える”ということをするは8ヶ月ぶりぐらいでしょうか。

人は寒かったら筋肉を震わせて体温を上げようとする。

逆に熱が出たら汗をかいて体温を下げようとする。

人間の身体は常にその状態にもどろうとします。

この性質を”恒常性”(ホメオスタシス)といいます。

”これが自分の通常”というレベルにとどまろうとする力。

これは心、感情にも現れます。

あんなにやる気に満ちていたのに、

数日後にはなんか気持ちが下がっている。

誰でもこんな経験はあるかと思います。

振り子のように、勢いよく上がるほど、勢いよく下がったり。

それはホメオスシスのしわざ。

下がったときに「やっぱり私はダメなんだ」と、
自分を否定しようものなら、
よけいに気持ちを下げてしまい、
それを何度も繰りかえすと無力感は大きくなってしまいます。

誰でもあること。

元に戻るのは当たり前と捉えて、

「ああ、ホメオが来てるなあ~」
「まあ、落ち着こう」
「また上がり始めるまで待つか」

くらいに捉えれると、
再び、上がり始めるまでの時間が短くて済みます。

私は、このホメオスタシスという言葉を知っただけで
ずいぶん楽になったのを覚えています。

変化を起こしたいなら、

焦らずゆっくりと

ゆっくり変化したものは戻りにくい

自分で自分に寄り添って、

励ましたり、ねぎらいながら。

明日もよい一日を☆