昔、カウンセリングさせて頂いたケースで、
うつで休職していた方が復職しようとしていたときの話。
その方は
「前にも体調崩して休職したことがある。その後、早めに復職したが、
また休職してしまったので、次の復職に失敗することは許されない。」と。
それを聞いた私の頭のなかでは
昔の子供向けヒーロードラマやアニメでよくあるシーン
悪者がヒーローに負けて帰ってきたときの、そのボスとのやりとり
「次、失敗したらどうなるか?わかっておるだろうなぁ」
「は、ははっー!(恐)」
というやつが浮かびました。
「許されない、と言ってますが、上司か誰かに言われたのですか?」
と私が聞くと
「いや、言われてはいないですが、普通そうじゃないですか?」
これは自分でそう思い込むことで不安を余計に強めてしまっているケースです。
「チャンレンジしなさい」
でも
「失敗はゆるしません」
これを他人にあるいは自分に対して
無意識にやってしまっていることもあります。
私たちの世代の多くは
「正解」を探す教育を受けてきており、
「失敗」=「悪いもの」
という式が無意識のうちに刷り込まれていたりします。
ですから、例えば、
子供が勉強やスポーツ、あるいは普段の何気ない行動などで
思い通りにいかないと
親は「なんでそんなミスをするの!」「そんなこともできないの!」「あーあー」
なんてことになってしまうことも。
そうすると、
もとは持っていなかった失敗することへの怖れの感覚を持ち始めて
チャレンジする気持ちが萎んでしまいます。
親として「自分の子供が失敗している姿なんて見たくないな」と
つい感じてしまうのはしょうがないとも思いますが、、、、
失敗を避け続けることができるわけでもなく、
この場合、
まずは、大人が「失敗」=「悪」という式を変えることが
求められるように思います。
そのためには、
過去の教育や、自分の行動を否定したり責めることはではなく、
今ここからできること
自分の頭のなかの辞書に書かれた
「失敗」=「悪」を
「失敗」≠「悪」に書き換えることだったり、
または
「そもそも失敗は存在するのか?」
という考えを導入することも役立つでしょう。
よく例えられる話ですが、
発明王のエジソンは電球を完成させるまで、何度も何度も実験をくりかした。
その回数は約1万回とも言われています。
エジソンはこれを
「1万回の失敗」としてではなく、
「1万回のうまくいかない方法の発見」
と捉えていたという話あります。
絶対成功させてみせる(失敗はしないぞ)という状態よりも
何度でもやり続けるという覚悟のほうが役立つことが多いように思います。
「失敗」というものが
地球が誕生して、今日までのどの段階で出てきたのか
それはわかりませんが、、、
NLPでは
「失敗はない、あるのはフィードバックだけ」
というフレーズをよく使います。
シンプルな言葉ですが、それを胸に置いておくこと
それも役立ちます。
明日もよい一日を☆