お疲れ様です。
自分が中学生か高校生くらいのときだったか、
ニュースステーションという番組が始まりました。
当時、大人気のザ・ベストテンという
歌番組の司会を黒柳徹子さんとともに担当していた久米宏さんが
局を移動し、その番組のキャスターになるということで話題になりました。
それまでのニュース番組とは全く違ったスタイル。
インパクトが大きかったのを覚えています。
それまでのニュース番組といえば
起こった出来事をただ伝えるだけという印象でしたが
キャスターの久米さんや小宮さん、他のコメンテーターたちが
感想や意見を述べる時間がかなり増え、
そのスタイルが視聴者に受けました。
私も当時は正直、面白いと感じ、観ていました。
感情にダイレクトに刺激を受けていたからというのもあると思います。
その後、他局もそのスタイルを真似していきました。
現在はキャスターがコメントを語ることは一般的です。
この、キャスターやコメンテーターの意見や感想、
本人のものか、言わされているのか、わかりませんが、
それを視聴している多くの人が自分で気づかないうちに、
自分の意見のように意識の奥に刷り込まれていたりします。
私は心理学、NLP、催眠療法などを学ぶなかで、
少しずつ、そのことに気づいていきました。
これはまだ、心理学とかを学ぶ前の、
30代前半かそれくらいのときだったと思うのですが、
たしか立川志の輔さんだったような、、、
雑誌のインタビューで
「今のニュースは不要な情報やコメント、意見が多い。
本来は教育テレビ(今のEテレ)の手話ニュースのような、
出来事だけを伝えるのがよい。」
といったようなことを語っていたように記憶しています。
当時、その意味をよくわからず読んでいたのですが、
なぜか印象に残っていて、
NLP、催眠を学んだときに
ガッテンがいきました。
人は良くも悪くも”感情”で動きます。
経営コンサルタントの坂上仁志さんという方は
ご自身のYoutube動画でよく、
「事実」と「感想」を分けて考えよう。
と話しています。
私もカウンセリングをしているときに、
それは「事実」か?
それとも、そのクライエントの「ビリーフ(思い込み)」か?
ということを考え、
アプローチをする場面がよくあります。
とある女性、もう十数年働いていない状態。
その方は
「私は人とコミュニケーションがとれないんです」
とおっしゃってました。
この言葉は「事実」ではななく、
その方の「思い込み」つまり「感想」です。
何がそう思わせるのか?と、少しずつ確認していくと
「だって、何を話してよいかわからないんです。」
とのこと。
私が
「最初のカウンセリングから、結構経ちますが、いつも私と普通に話しているじゃないですか。」
と言うと
「先生は大丈夫なんです」
では、どんなときかと確認していくと、
初対面の人の前でそれが起こる。
女性は比較的OK、身内や友人はOK、彼氏はOK。
好きなお笑い番組の話になると結構、語る。
確かに、カウンセリングに来た最初の頃は
何を話していいのかわからず、もじもじしていました。
けれども、
来てくれた当初から、その方は
私の話す内容をしっかりと耳を傾けて聞いてくれました。
むしろ、聴く力は他の方と比べてもとても高いと感じました。
コミュニケーションは「話す」もあれば「聞く」もあります。
むしろ、「聞く」のほうが大切と言っても過言ではありません。
まさにカウンセラーはそうですし、営業でも、他のビジネスでも必要不可欠だったりします。
「コミュニケーションがとれない」というのは「事実」ではなく
「初対面あるいは知り合って間もない人に対し、話そうとするときに
緊張して、何を話そうか、言葉が出てこないときがある。」
こっちのほうが「事実」に近い。
「自分はコミュニケーションがとれない」
ということが事実でないという証拠をいくつか
本人もそれを見ていくうちに
その暗示が解け、
その数週間後には長年望んでいた再就職を果たしました。
そして、その後のカウンセリングでは
就職した先で他の従業員さんから相談されるという話を
何度かしてくれていました。
すべての思い込み、感想、考えが悪いというのではありません。
その感想、考えが、誰にどんな影響を与えるかです。
その人の可能性を制限するような、役に立っていない場合は
それを変化させることで、うまくいくことが多々あります。
新聞やテレビ、そしてネット、
メディアの情報に対しても
見たり聞いたり、読んだりするときに
「真実」と「感想」を分けて考える。
これは自分が望まない方向に洗脳されないために
または洗脳を解くために
とても役立つことです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
明日もよい一日を☆