自分のペースにあわせる

 

会社員時代は地下鉄で音楽を聴きながら通っていました。

音楽プレーヤーの電源を入れると、

まず、聴きたい曲を、探します。

最初から「この曲聴くぞ」と意識するのでなく、

なんとなく「ああ、これかなあ」と、

”今の自分が”聴きたいと感じた曲を選んで聴きます。

そして、その曲が終わったら、あるいは終わってなくても、

またそのタイミングの自分が聴きたい曲を選びます。

そういう感じで自分に「今、どれが聴きたい?」と問いながら、

そのときの自分の心と身体が求めている曲を選んで聴いていくと、

気分が少しづつ浮上していく感じがします。

プチ音楽療法です。

 

特に月曜の朝などは気分的に憂鬱になりがちでしたが、

乗車した最初の駅では、わりとスローでゆったりした曲から始め、

いくつか駅を通過するにつれ、

自然と選ぶ曲は明るく、テンポのよい感じの曲になっていき、

地下鉄を降りて地上に上がるころには

ちょっとエネルギッシュな曲になっていたりして

「よし!」みたいな状態に変化していっていました。

 

気分が沈んでいるときに、明るい曲で元気づけようとする。

沈み具合によっては、それでもうまく行くこともありますが、

逆効果になることもよくあります。

 

私の世代ですと、

落ち込んだときに中島みゆきさんのちょっと切ない曲を聴いて

心を癒すということはわりと一般的だったりするかと。

 

NLPでは「ペーシング」というスキルがあります。

同調させることを言いますが、私が通勤電車でやっていたことは

自分の精神状態にペーシング(同調)して曲を選んでいたことになります。

 

疲れたり、落ち込んだり、ちょっとマイナスな感じになっていたりするときに

「元気だせ」「もっと上げて行こう」「プラスに考えろ」と言われても、

返ってしんどくなるだけだったりします。

 

今の自分の状態に合ったものを選ぶ、

自分のペースにあわせてそれをする。

 

自分の内なる声を聴き、

今の自分をまず認める。

 

それは自信へとつながり、

無理やりポジティブにリードしようとするよりも、

結果的に短い時間で望む状態へとガイドしてくれます。

 

明日もよい一日を☆

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心に残す

 

こんにちは。

前回につづき、ミュージシャンネタです。

松任谷由美さん。ユーミン。

言わずと知れた大ミュージシャンです。

彼女があるインタビューのなかでこう言っていました。

 

「いつの日か私の名前が忘れられても、

いくつかの曲が“詠み人知らず”として

見知らぬあなたに歌い継がれてゆく…

それこそが私のゴールです。」

 

「カッコええなあ」と、うなってしまいました。

そういえば、この話を聞いて思い出したのですが、

中学生のとき、ラジオが好きでよく聞いていました。
(今の中学生はラジオなんて聞かないかもしれませんが(笑))

ラジオのニュースの交通情報のバックで流れるBGMを聴いて

「あれ?どっかで聴いたことあるメロディ。いいなあ。
でも、誰の曲?なんていう曲?わからん。」

歌なしのインストルメンタルで流れていたので、声が入ってなく、
歌詞もわからず、当時はネットもないので調べようもなく、
モヤモヤしたままでした。

でも、そのメロディは頭の中にのこっていて、
たまに頭の中でぐるぐると再生され、ときどき鼻歌ででたりして。

その後、ませていくにつれ、洋楽やロックばかり聴くようになって
一旦、それへの関心も薄れたかのようになっていきます。

それから10年以上経って、社会人になってから
あの曲が松任谷(荒井)由美さんの「中央フリーウェイ」だと判明します。

私が6歳くらいのときにリリースされた曲でした。

中学のときに聴いて、そこから10年以上経っても
頭の中にあのラジオのBGMが残っていたということです。

だから「ああ、この曲、ユーミンのだったんだ」と気づけるわけです。

 

”詠み人しらず”

 

ユーミンのような大物の名前が忘れられるには何十年とかかかるでしょう。
100年くらい経っても、その曲をユーミンを知らない誰かが口ずさんでいたら、
そのゴールを達成したことになります。
それだけの作品を残したことになります。

 

人と人。私たちはこの世界で生きている以上、
互いに何かしらの影響を与え合って生きています。

無意識に出てくる言葉のなかには
誰かから授かったものも少なくありません。
そして、それが誰だったのか、わからないことも。
その人が今生きている人なのかどうかもわかりません。

 

「本当にいいものは心に残る。心残る仕事をしよう。」

 

これはカウンセリングの師匠からもらった言葉、価値観ですが、
もし師匠がいなくなったとしても私のなかに残ります。
師匠も誰かから受け取ったものなのかもしれません。

 

何を残していきたいか、

 

人に与えたものは、自分がいなくなっても残る。

 

今後をどう生きていくかのヒントにしたいと思います。

 

よい一日を☆

 

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未来はのこされている

先月になりますが、
テレビ番組「金スマ」に「X JAPAN」のYOSHIKIさんがゲスト出演してました。

観ていた方もいるかと思いますが、

彼が10歳のころ、大好きだった彼の父が亡くなっています。

死因は自殺。

父親のことは今でも時々夢でうなされると語っていました。

彼は大人になって「X JAPAN」として成功しますが、

メンバーで子供のころからの親友、ToshIさんの洗脳騒動、

一番頼りにし、心を許していたHIDEさんの死を経験します。

彼は「消えてしまいたい」と何度も思ったそうです。

父親とHIDEさんの話になると、時折、涙していました。

 

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話しは変わりますが、

 

よくあるカウンセリングの種類、モデルとして、

「なぜ(Why)」という観点から問題を分析していくものがあります。
それは要因を探ったり、分析して、それを取り除く、手放すということに有効です。
そしてそれは一旦過去に焦点を当てます。

カウンセリングにやってくるクライアントさんの多くは、
最初、現状や過去に焦点を当てた状態で話をされていたりします。

「ずっと引きこもっていたんで、仕事につくのは無理だと思います」
「会社に行こうと思うと気分が、、、」
「自分はなにをするにも自信がなくって、、、」etc

と悩みを語ります。

心の底で「なんで(Why)こうなんだろう」「なんで(Why)こんな目に」
とつぶやいているような感じがすることもあります。

もちろん、それを語ってくれている間は
寄り添い、傾聴していきます。

そして、ある程度、過去、現状について聴いたら、
ひとつの質問で介入をします。

 

「では、(これから)どうなりたいですか?」
「(これから)どうなったら嬉しいですか?」

などの質問です。

実際にはその場にあわせて、
もっと表現を変えて質問しますが、基本はこんな感じです。

これは、”望む未来”に焦点を当てる質問です。

NLPはアウトカム(欲しい結果)を持つこと、
すなわち「どうなりたいか」を重要なひとつにしています。

クライアントも、カウンセラーも
意外と「どうなりたいか」に焦点を当てていない人が多かったりします。

 

YOSHIKIさんの話にもどします。

 

「消えてしまいたい」

そんな状態だった彼に大きな転機が。

1999年の「天皇陛下御即位十年をお祝いする国民祭典」にて、
今上天皇の御前で10周年を記念する奉祝曲の演奏してほしいという依頼がきます。

最初は「そんな大役が務まるのか?」と迷っていた彼ですが、
母親に相談し、引き受けることを決めます。

祭典で、演奏し終え、大勢の人が送る万雷の拍手と、天皇皇后両陛下の暖かな眼差しに

「僕は必要とされているんだな」と、素直に思えたそうです。

そして、ミュージシャンとして復活を遂げます。

 

番組の終盤で彼がこう言っていました。

 

「”過去を輝かすか、暗いものにするかは、未来が決めると思っている”」

 

特別、YOSHIKIさんのファンというわけではなかった私ですが、

なんというか、

彼の口から語られたこの言葉は

なんとも深く、重みがあり、そして、”光”を感じました。

 

TA(交流分析)のエリックバーンは

「”過去と他人は変えられない”」という言葉を残しているのですが、

私のなかでその言葉と、YOSHIKIさんの言葉が、

重なる感じがしました。

 

明日もよい一日を☆