欠けたところばかりでなく

お疲れさまです。

 

おかげさまで治療は順調に進んでいます。

 

入院中はクリーンルーム(無菌室)という特別な部屋に入っていて

 

そこから出ることは殆どありません。

 

部屋にはテレビがあるのですが、

 

その閉じた空間でニュース番組などみていると

 

ネガティブな情報や偏った報道などばかりで、

 

不快さを感じるのでなるべくつけないようにしていました。

 

そんななか、開催されたオリンピック。

 

その期間中は、テレビからのネガティブな情報量が減るので

 

有難かったです。

 

オリンピック開催中は毎日のように

 

選手たちのひたむきさに感動、涙させられていました。

 

 

今はパラリンピックを観ています。

 

自分は、パラリンピックをちゃんと観るのは初めてです。

 

最初に観たのが競泳。

 

見慣れてくるとその感覚も変わっていきましたが、

 

最初は正直、水泳は肌の露出も多いし、特別な器具等もつけていない。

 

どうしても、腕がない、足がないなど、

 

そこに目がいってしまい、

 

「どう観たらよいのだろう?」と変に考えてしまったりしていました。

 

そんな感覚のまま、競泳女子100m背泳ぎ(運動機能障害S2)を観戦。

 

そこに出場した山田美幸さん14歳の中学生

 

山田選手は生まれつき両腕がなく

 

足も左右長さが違う。

 

でも、競技が始って、

 

懸命に足でキックして

 

進む彼女の姿を見ていたら

 

「いけ!いけ!いけーっ!」と声を出して応援している自分がいて

 

ゴールしたときには感動して涙が出ていました。

 

みごとに銀メダル

 

パラリンピック最年少記録だそうです。

 

プールからあがって

 

コメントする彼女をみて

 

何でしょう?ものすごく「よかったね!」という気持ちと

 

障害者だからというのでなく

 

この子からにじみ出る”清らかさ”に

 

感動と涙がとまりませんでした。

 

後にある記事で知りましたが

 

彼女はパラリンピックに向け取り組んでいた

 

2019年に父親をガンで亡くしていて、

 

そのときに辛い思いをしています。

 

彼女が小さい頃、水をこわがっていたら

 

お父さんが「お父さん、昔はカッパだったんだよ」と和ませていたそうです。

 

競技の後、

 

「お父さん、わたしもカッパになったよ」と亡くなったお父さんに報告していたことや、

 

競技が終わった後にプールに向かってお辞儀をしていている山田選手に対し

 

リポーターが何をしているのか聞くと

 

「泳がせてもらっているので『ありがとうございました』と伝えました。」

 

と言っていたところとか、

 

なんか、すごいな。

 

心が洗われる感じがします。

 

笑福亭鶴瓶さんもラジオで

 

感動した競技として彼女の銀メダル獲得を挙げていて

 

彼女の人柄に感銘したようで

 

「ものすごく嬉しかったわ~」と。

 

その気持ちがすごくわかる気がします。

 

 

話は変わりますが、

 

ある有名ジャーナリストが

 

パラの開会式のパフォーマンスの

 

片翼の飛行機に例えた車いすに乗った少女が滑走路を飛び立つ場面に対し、

 

飛行機は安全第一だから不適切な表現だとか、

 

ツイートして、話題になっていましたが、

 

両腕のない選手が

 

”バタフライ”の競技で泳いでいるのを私は見て

 

「ちゃんと飛んでるじゃん。」

 

って言ってやりたいと思いました。

 

パラリンピックの精神

 

”失ったものを数えるな 残されたものを最大限生かせ”

 

欠けたところばかりに目をむけるのではなく

 

有るもの、足るもの、できることに意識を向ける。

 

筋肉だったり、脳の機能だったり、

 

身体的にも精神的にも

 

まだ使っていない部分、

 

「それが自分のなかにある」と、

 

まだ自分で気づけていない部分。

 

 

”可能性”というものを

 

暗に感じさせてもらっている気がします。

 

 

そして、そこに参加する選手たち

 

年齢とか経験とかに関係なく

 

その人の”たましい力”を見せつけられ

 

自分も「よし!」という気持ちになるような

 

そんなエネルギーをもらえています。

 

最後まで読んでくださり、

 

ありがとうございます。

 

明日もよい一日を☆