卒園式の思い出

私の幼少時代、幼稚園の卒園式の思い出です。

本番前に何回か式の練習を全体で行っていました。

みんな隣の子としゃべったり、じっとしていなかったり、

先生の言うことをきかずにふざけたりしていました。

すると担任の先生が私たちに言いました。

「ちゃんと言うこと聞かない子は園長先生からひとりずつ”注意”してもらいます!」と

そのときの私は”注意”という単語も意味も知らなかったので、

私の脳は自分の知っている言葉で、響きの近い言葉を

自分の中から一瞬で探してきました。

それは、、、

”チュー”

という単語。

「ちゃんと言うこと聞かない子は園長先生からひとりずつ”チュー”してもらいます!」

園長先生は笑顔で穏やかそうな人ですが、

50代の男性です。

「い、嫌だ...。」

一瞬で、ものすごい恐怖を感じて、

そこから数日間、卒園式が終わるまで、

夜なかなか寝つけれないくらい、

夢にでるくらい真剣に怖がって悩んでいたのを覚えています。

自分が大人になってから、ふと、そのときのことを思い出し、

ああ、あれは”チュー”じゃなくて”注意”だったのか...。

ほくそ笑みつつ、気づきます。

もし、あのとき、”注意”という単語と意味が

自分のなかの地図にあったとしたら、

悩みにはなりません。

単に知らなかっただけ。

これは大人の我々でもよくあることです。

知らないだけで、悩みになることもあります。

逆に知るだけで、解消される悩みもあります。

明日もよい一日を☆