点をつないでいる

電車の駅のホームでよく聞くフレーズ。

「白線から後ろにさがってお待ちください」

実際は白いプレートが連続して埋め込まれているので、
白線ではありません。しいて言うなら点線です。

人にはある一定間隔で、点を連続して並べられると
それをつなげて見てしまうクセがあります。
これは脳の持つ特性。

私がまだ20代半ばのころ、
システムエンジニアとしてある自治体に常駐し、
そこのシステムの改修作業などを担当していました。

ときどき、システムの仕様などで実際に使用する
各業務担当者の方々と打ち合わせをします。

ある現場の部署の係長さん、40代の方。
打ち合わせのとき、毎回、厳しい意見を言ってきます。
いつも眉間にしわをよせて仕事をしていて、
固いイメージ。

私は「この人、固いし気難しい人。苦手だなあ」と思っていました。

打ち合わせでは、間に情報管理担当の職員さんが入ってくれるんですが、
その人も「あの人、厳しいでなあ」と、

あるとき、誰かの送別会だったかと思うんですが
その係長さんといっしょにお酒を飲む機会がありました。

その場でその情報管理担当の職員さんが、
例の係長さんのことを

「おもしろいであの人、そのうち、タコみたいになるで」

私はよく意味がわからなかったのですが、

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いつも眉間にしわをよせて固いイメージのその係長さんが
その場では穏やかな表情で笑顔も多く。

それだけでも、何か「へえ~っ」って感じだったのですが、
その方、だんだん酔っ払ってきて、

高々と手を挙げ、

「ぼく、たけだの、こいちゃん!」(←仮名です)

と、なにやら自分の名を連呼しています。

壊れはじめました。

普段の仕事の場面で、
眉間にしわをよせ、厳しいことを言っているその人しか、
見ていなかった私には想像できなかった姿。

やがて、その方は酔いつぶれて床に寝ました。

情報管理担当の人が
「その人の身体、持ち上げてみ、タコみたいやで」

言われたとおり、持ち上げてみると
「ほ、ほんまや~!!」

まるで間接がないようで、ぐっにゃぐにゃ。

まさにタコのよう。

衝撃でした。

後日、仕事でその人に会うと、
また眉間にしわをよせていました。

けれども、もう、あのタコのイメージが結びついているので
以前のような、固いとか、気難しいとかいう感覚はありませんでした。
そして、自分の心にも柔らかさと余裕が。

駅のホームの白いプレートの連続を白線にする。

その脳の力は必用なことですし、役に立ちます。

けれども、その一方で、

そこに線を作っているのは自分だということ、

どのような線にしているのか、

そして、その点はあくまで点だということも

思い出したほうがいいときもあるのでしょう。

今日も明日も
よいことがたくさんありますように☆

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